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執筆者の写真地引 由美 Yumi JIBIKI

マリー・クワント展 - Bunkamura

 Bunkamura ザ・ミュージアムの マリー・クワント展。本展の220ページを超える書籍の様な図録の翻訳監修をされた 中野香織 さまからご案内を頂いて昨日の初日に観覧してきました。『ミニスカートを生んだ革新的デザイナー」に敬意を表してミニワンピース+タイツで出かけたいところでしたが、諸々鑑みて(笑)パンツを履きました。  今回の展覧会は2019〜2020年にイギリスのヴィクトリア アンド アルバート博物館で行われた展示の巡回展です。開催前の2018年に博物館は #WeWantQuant キャンペーンを立ち上げ、クワントがデザインした服飾品の貸し出しや寄贈を呼びかけたところ1,000名を超える人々がキャンペーンに参加し、40点以上のアイテムが博物館の永久所蔵品に加えられたそうです。1992年にロンドンに行った時、コヴェントガーデンで入ったマリー・クワントのショップでバラの花の模様や、水玉やストライプなど、総柄で浮き彫りになったようなステキなタイツを見つけて10足ほどまとめ買いしたことを思い出し、私のタイツも開封しないで取っておいたのがあればこのキャンペーンに参加できたかも?



 マリー・クワント展で感じたのは、これは私たちの時代の展覧会だということ。様々なデザインのミニワンピースを見ると、マリー・クワントのオリジナルだったのかしら、これに似たデザインはおしゃれな叔母が着ていた、このニットのワンピースに似ているのは私自身が小学生の頃に着ていた、等々、70年代の日本の身近な人たちの装いが多い出されるのです。マリー・クワントのデザインの影響はそれほど大きかったのでしょう。会場で70代と思しき女性が、お孫さんでしょうか、若い女性に「このデザインはとても流行っていたのよ」と声をかけているのも見かけました。



 UAE、フランスでキャリアを重ねてきた外資系PRコンサルタントの若い友人、Aさんを誘って一緒に出かけたのですが、マリー・クワントの『革新的なデザイン』『ビジネスの先見性』『新しい女性のロールモデル』という今回の展覧会で打ち出されているテーマについて話が尽きませんでした。彼女は「デザインの型紙を販売したのは斬新ですね。すごいアイデア。」と感心していました。うんうんと頷きながらも、当時の婦人雑誌(!)には掲載されている写真のモデルが来ている洋服の型紙が付録でついていて、各家庭にはミシンが行き渡っていて、母親が縫った服を着るのが嬉しかったり、とにかくどの展示を見ても色々と思い出すのです。



 ゆっくりと展示を楽しんだ後、LES DEUX MAGOTS で展覧会のタイアップメニューのガトーショコラを頂きながら、また感想を交わして。ココ・シャネルも唱えていた「女性を自由に」ということが、時代が下ってマリー・クワントの時には「ウーマンリブが待てなかった」マリー・クワントの存在で、ファッションだけでなく、女性を縛っていた現実的な枷が外れたこと。さらにフェミニズムの話から、今はどうなのかとか。


 その後、 Bunkamura ル・シネマ で マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説 を観ました。香水について調香師と話しているシーンがあり、その要望は無理だという調香師に「なぜできないの?」と諦めないマリーの様子は特に面白かった。一人の女性の中には二面性があるのだから、香水の香りにも二面性が欲しい、というマリーに、それは無理。香水を別々に2本作らなくては、という調香師。納得できないマリー。


 映画の中で出てくる " Be yourself. Free yourself. " という言葉が、マリー・クワントの信念。私も私らしいスタイルを見直そう、と思っていたら映画鑑賞者の中から抽選で当たるヘアサロン PEEK-A-BOOのカット無料招待券に当選しました。これはヘアスタイルを変えなさいということなのでしょうか…。

 外に出たらH&Mのビジュアルが。今、90歳というマリー・クワントさんはこれを見てどう思うのかしら。



 Aさんにプレゼントして頂いた展覧会オリジナルのマグカップで、こちらもプレゼントして頂いたマリアージュフレールのお茶、カサブランカを頂きながら、今日は図録をゆっくりと読み進めていこうと思います。



 会期は来年の1月29日(日)までです。※12月6日、1月1日は休館日。  会場はなかなかの混み具合でしたので、事前にオンラインチケットを購入し、時間予約をされてお出かけになるのがおすすめです。 マリー・クワント展 オンラインチケット購入&日時予約 https://my.bunkamura.co.jp/ticket/ProgramDetailMuseum/index/4228#4228box  

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