西洋占星術の見立てでは、1月の最終週から2月21日まで、まだ2020年からの嵐が続くらしいですね。私の場合は大当たりというか、精神面ではなく、体の不調にその嵐が来ている様子。まぁ、焦らずに物事を進めます。「何かを成し遂げるためには、病気になってはいけない!」と叱咤激励された頃もあったけれど、今はそれほど対外的なイメージばかりを大切にする必要もなく。快調な時も不調な時も、歩みを止めなければ良いと思うのです。
お花と香りはいつもやさしく癒してくれたり、励ましてくれたり。
急に流行し出した音声SNSのClubhouse。だいぶ様子がわかってきました。雑談には良いですね。あまり一生懸命になるとかえってつまらない。
素敵な方から、あることのお返しに頂いたブーケのリボンを緩めて、活け直し。そして、キャンドルなど灯してみます(スイートピーの葉が焦げそうだったので、すぐに位置を直しました)。
炎のゆらめきと共に、漂う香りは魅力的。 さて、某SNSでキャンドルを上手に楽しむコツは、と聞かれました。
・フレグランスキャンドルに多いポット入りのタイプのキャンドルは、最初に灯すときには、蝋の表面全体が液化するまで火をつけておくこと。キャンドルの大きさによっても違いますが、時間にして2 ~4時間くらいでしょうか。 ・芯は黒くなった部分を長くし過ぎずに、こまめに調整すること。キャンドルの面積に合わせるのですが、ベストな長さは経験を重ねて覚えてください。ウィックトリマーという専用のハサミがあればベストですが、手近なところでは眉カット用のハサミや、爪切りが便利。 ・火を消すときは吹き消さずに、キャンドルスナッファーを使うと良いです。火の消え切っていない芯が吹きとんでどこかを焦がしたり、煤がキャンドルの表面を汚したりすることがありません。
・しばらく使わない時は、蝋の表面に埃がつかないように箱にしまうか、カバーなどしておくこと。 あとは ・真夏に冷房のない部屋に放置すると、蝋が溶けて香り成分がとんでしまったり、蝋が変質してしまったりします。香水と同じように、人間が過ごして心地よい温度の部屋に置いておくこと。
ブーケの中に3輪あった、春の暖かさを思わせるペールピンクのチューリップはずいぶん長く咲いてくれました。
Clubhouseは、クローズドにして会話を楽しむ使い方もできるので、25年近く前の知人と久しぶりに肉声で会話をしました。二人が関わってきた色々な香水ブランドのことや調香師のこと、そしてグラースのこと。日本人はキャンドルをあまり使わないね、ということなど。 フランスでは、夜の食事の前には必ずキャンドルを灯していました。グラスやカトラリーをセッティングし終えると、キャンドルを灯します。グラスにワインが注がれる時、キャンドルの灯りはそれをドラマティックなワンシーンにしてくれます。ディナーの時は、それが楽しい席であるほど、ワインの香り、食事の香り、テーブルについた人々が纏っている香水の香りがふとした瞬間に現れ混ざり合って、その夜だけの素敵な香りの記憶が生まれます。ガーデンディナーであれば、夜風が運んでくる森や海の香りも相俟っていっそう忘れられなくなりますから、日本のワイン愛好家の方が香水を悪者の様に言っているのは少し寂しいよね、って。
食事の後の会話の時間には、食後酒やコーヒーの香りとマッチする、個性のある香りのキャンドルを灯します。会話も盛り上がった後、サロンを出る最後のひとりになった時はキャンドルをスナッファー(仏語だとエテニョワール)で消します。芯から立ち登る一筋の煙がその夜の終わりを告げるようでした。 そんな豊かな時間を思い出しながらブーケと一緒に灯していたドルセーのキャンドルは、 23:15 À l'abri des regards / D'ORSAY 。二人でベッドに入る前の戯れの時間の香り。ヘリオトロープ、ラベンダー、レザーアコード、白檀、白樺、ラバンダン、パチュリ、バニラ、アンバー。香調を見ると、二人が素敵な時間を過ごしているのは高原のホテルかしら。ドルセーのキャンドルは時間毎のシーンを表現しています。この23:15は恋愛映画を見ているようなロマンティックな香り。
この上下の画像は、2013年のジャスミンの季節のグラース。フレグランス研修旅行の際に皆でインタビューさせて頂いたエクスプレッション パフュメ社(当時)のパフューマー、ヴァンサン・リコー氏。情熱的で、かつ、おおらか、香り好きの少年がそのまま大人になった様な魅力的な方でした。いくつかのドルセーのキャンドルの調香を担当されたそうで、私の購入した 23:15 も彼の手(鼻?笑)によるもの。その他のフレグランスブランドでもグラースの先輩調香師と組んで素敵な香りを発表されて、大活躍の様ですね。
「一緒にグラースに行きたいわね」と言って、Clubhouseを閉じて。 我慢することも多いけれど、この状況下でも嬉しい再会が多いものです。
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