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執筆者の写真地引 由美 Yumi JIBIKI

グラースへ

更新日:2019年12月13日

世界で唯一、香水の街と呼ばれる南フランスのグラース。 ここに通い始めてから来年の5月でちょうど20年になります。


最初に泊まったのは HOTEL DES PARFUMS 、その名も「香水のホテル」。お洒落なレストランと素敵なプールがありましたが、残念ながら今はもう営業していません(紙焼きの写真をデータに取り込んだので、色がレトロチックな感じ)。

市庁舎の前で。2012年にはこの場所で、グラースの広報誌のインタビューを受けることになるとは想像もしていませんでした。

ガリマールの調香体験スタジオもこの時が初めて。それから何回、何人の人と一緒に訪れたでしょう。日本語で指導してくださるマダムは今年70歳で定年を迎えられたとのこと。少し寂しいです。


南仏の強烈な陽射しに慣れていなかった頃。少々ぐったりしています笑。

グラースの旧市街のシンボルの一つである優雅なフラゴナールの彫刻も、今は昔とは違う場所にあります。

グラースでは香料用の植物とそれを育てる人。香料を製造する香料会社。パフューマー。香水ブランド。製品。つまり香水産業のすべてを、見ることが出来ますし、それぞれの業態の歴史は5世代前まで遡ることができます。 山間の小さな街ですから、カンヌやニースに宿泊して1日観光だけで来る方も多いのですが、私はグラースの旧市街のホテルに泊まるのが好きです。ランチを頂くカフェの隣の席や、散歩する道ですれ違う車の運転席から、超一流のパフューマーが挨拶をしてくれるような場所は、世界でもなかなか無いでしょう?



花の盛りは過ぎてしまいましたが、秋のグラースは早朝や夜更けに霧を纏った幻想的な姿を見せてくれます。明日からのグラース滞在は、香水が好き、香水に関わる人々が好き、という思いで活動をして来た私にとって、一つの節目の旅になります。そして、日本の香水の歴史において一つの金字塔となる出来事に関わることが出来て幸せです。詳細は à suivre...

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